顎関節症とは

顎関節症の定義は「顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節(雑)音、開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする慢性疾患群の総括的診断名であり、その病態には咀嚼筋障害、関節包・靱帯障害、関節円盤障害、変形性関節症などが含まれている」とされています。(日本顎関節学会「顎関節症の定義」)

簡単に言うと、あごの関節(顎関節)周辺に何らかの異常があります。「痛い」「音が鳴る」「口が開かない」などが主な症状である慢性疾患で、原因は多くあり状態も異なるがまとめて顎関節症と呼びます。

「痛くなったがしばらくしたら治った」という程度の軽い症状を含めると日本人の50%は何らかの顎関節の症状があるのではないかと言われます。このように放っておいても自然に治るものもあり、必ず悪化していくというものではありません。
患部を安静にして、原因となった悪習癖を改善する、薬を服用するなどの治療でほとんどの人は改善されます。
重症になるとめまいや痛みなどが全身に及び、開口障害により食事の摂取が困難になったり精神的にも影響を受けるなど、日常生活に支障をきたすほどの症状に苦しむ患者さんもいます。必要に応じて手術が必要な場合があります。

■顎関節症の患者様の特徴

顎関節症の方は近年大幅に増加している。
特に若い女性に多く見られます。
ストレス、歯並びや顎の異常、筋肉やじん帯の未発達などがみられる。
食習慣、生活習慣などにも関連がある。


■代表的な症状

@あごが痛む

顎関節および周辺の頬やこめかみの痛み。口の開け閉め、食べ物を噛むときなど、あごを動かした時に痛むのが特徴。あごの動きに関係なく痛む場合は他の病気の可能性が高い。

A口が大きく開けられない(開口障害)

正常な人は縦に指三本分入る(40〜50o)が、指が2本程度(30mm)もしくはそれ以下しか入らない。
あごを動かすと痛むので無意識に動きを抑えてしまっている場合と、顎関節の異常で口が大きく開けられない場合とがある。いきなり口が開かなくなる場合も、徐々に開きづらくなっていく場合もある。
Bあごを動かすと音がする(関節雑音)

あごを動かしたときに耳の前あたりで「カクカク」音がする。「ジャリジャリ」「ミシミシ」といった音の場合もある。
症状が音だけの場合は顎関節症予備軍と言えるが治療は必要ないと思われる。

C噛み合わせに違和感がある

あごの関節や筋肉に問題があると、あごの動きに変化が生じて噛み合わせが変わることがある。
急に噛み合せが変わったように感じるときは顎関節症の疑いがある。

D口を完全に閉じることができない

非常に稀だが、あごの関節内の構造の異常のため上下の歯列の間に隙間ができて、口が完全に閉じられなくなる場合がある。

その他の症状

代表的な症状以外にも、顎周辺だけでなく全身の様々な部位に症状が現れることもあります。

頭痛、首や肩・背中の痛み、腰痛、肩こりなどの全身におよぶ痛み
顎関節部やその周辺の痛み
耳の痛み、耳鳴り、耳が詰まった感じ、難聴、めまい
眼の疲れ、充血、流涙
歯の痛み、舌の痛み、味覚の異常、口の乾燥感
嚥下困難、呼吸困難、四肢のしびれ

■症状が似ている病気

顎周辺に痛みがあっても必ずしも顎関節症とは限りません。よく似た症状は別の病気にもみられます。

<顔に痛みを感じる病気>

発作性神経痛(舌咽神経痛、三叉神経痛)、
歯や歯周組織・舌など口の中の病気、
耳・鼻・喉・唾液線の病気、
慢性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛)、
症候性頭痛(脳腫瘍、脳内出血など)、
シェーグレン症候群、慢性関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、線維筋痛症、通風、甲状腺機能亢進症、
心因性疼痛、神経因性疼痛  など

<口が開けづらい病気>

親知らずの炎症、
顎関節の骨折・腫瘍・脱臼・感染症・炎症、
顎の筋肉の萎縮・外傷・炎症・拘縮、
顎に関係する神経の腫瘍・炎症・ウィルス感染症  など

■治療法

症状や状態などで様々な治療法があります。
当院では噛み合わせの異常が原因の顎関節の痛みに対しては噛み合わせの治療をしております。
また、外科処置や入院が必要な場合の患者様に対しては専門の医療機関へのご紹介も行っておりますのでご相談ください。




白鳥歯科クリニックトップへ